2014年1月10日金曜日

グロース投資か、バリュー投資か。米国株選定の心得

3回目となる今回は、米国株の投資先選定について考えていきたいと思います。
私は下記3つのポイントで株を選定してみてます。

①投資する業界の選定

私はIT業界で働いているので、ITおよびインターネット関連サービスでの投資を中心にすることにしました。具体的にはAmazonやFacebook、Linkedinなど。
同業界ですので、会社の状況やサービスが理解しやすいことと、将来性のあるサービス/プロダクトの有無を判断しやすいことが理由に挙げられます。

②ファンダメンタルズのパフォーマンス

業界を決めたら次は具体的な企業の検討です。検討にあたっては、基礎情報としてファンダメンタルズ(売上や利益、キャッシュフローなどの基礎情報)をチェックします。
売上や利益などの基本的な情報は当然ですが、特に下記の2つの項目を重視しました。(1についてはMarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法の受け売りですが)
1.営業キャッシュフロー
2.PER
まず営業キャッシュフローの確認方法について。
Yahoo! Finance USのサイト内の各企業ページ左カラムの下部にあるCash Flow欄で確認できます。
企業ページのスクリーンショット
左カラム下部にCash Flowのボタンがあります
営業キャッシュフローを確認するにはCash FlowページのTotal Cash flow Operation Activitiesを参照します。
Cash Flowの画面
キャプチャの最下部に営業キャッシュフローの項目
この数値が右肩上がりであることが望ましいと考えます。理由は(これもMarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法の受け売りですが)「最終利益はごまかせるが、営業キャッシュフローはごまかすことが難しい」ためです。
投資や人員増強、マーケティングなど様々な利益減少要因はありますが、営業キャッシュフローは直接原価のみを考慮した利益額であり、企業のメインビジネスがきちんと成長しているかどうか図る指標となるため、最も重要な要素となります。

続いてPER(Yahoo! Finance USではP/E表記)。こちらは参考までに確認します。
例えば2014/1/9現在のAmazonのPERは約1400倍。PERは 株価/1株あたりの純利益額で、株価に対してどれくらいの利益をあげられているかという数値です。
一般的に適正のPERは15-20倍程度だと言われていますので、非常に高い数値。つまり極めて投機性が強い株ということになります。グロース投資という位置づけでしょうか。
ただ、利益が上がっていない理由は設備やR&Dに対する重点投資などの理由で大きく変動する要素なので、そのへんの情報も精査した上で判断したいです。

③将来性のあるサービス/プロダクトがあるかどうか

例えばAmazonであれば、Kindleを代表とした電子書籍やクラウドプラットフォームのAWS。
特にクラウドサービスは業界内でもリーディングカンパニーで、2012年の売上は約2500億円。2020年には2兆円の売上をもたらすと予測されています。
こういったサービスを持つ会社はこれからも大きな成長を期待出来るといえると思います。
Amazonは電子書籍以外でも凄い

これらの情報はIR情報だけでは中々わからないので、業界特化型のメディアやニュースサイトで情報を収集します。
IT系ではTech CrunchComputer WorldTechTargetWiredなど。
また企業の関連ニュースはYahoo! Financeの企業情報直下にメディア横断型でまとまっているので、ここでチェックも出来ます。

上記の3点をポイントに株を選定してみています。
ちなみに文中で紹介したMarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法は月間100万PVを誇る投資情報サイトMarket Hackを手がける元JPモルガンの方の著作で、米国投資について非常に丁寧にわかりやすく解説されているのでお勧め。
USのIRの読み方や情報収集の仕方、株選定のポイントなど投資の基本的な知識を学ぶことが出来ます。

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